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ダブルHOM干渉再考 (7)

今回は、ダブルHOM干渉計(タイムコミュニケータ)の要ともいえる量子光学デバイス:パラメトリック下方変換器(parametric down-converter)について、概観してみたいと思います。


パラメトリック下方変換は、光の波長変換技術の1つであり、2 次の非線形光学効果を応用したものです。これは、非線形光学結晶に入射したポンプ光が、シグナル光とアイドラー光に変換されて出てくる現象です。ここで、ポンプ光とシグナル光とアイドラー光の周波数ωp,ωs,ωi の間には、ωp=ωs+ωi の関係が成り立ちます。非線形光学結晶としては、BBO(BaB2O4)結 晶 ,KTP(KTiOPO4)結晶などがあります。


下図は、非線形光学結晶に入射したポンプ光(青線)が、シグナル光(赤線)とアイドラー光(赤線)に変換されて出てくる様子を示したものです。左上は、シグナル光とアイドラー光が同じ偏光状態になるよう設定したタイプで、Type気噺討个譴討い泙后左下、右上および右下は、シグナル光子とアイドラー光子の偏光状態が直交関係になるよう設定したタイプで、Type兇噺討个譴討い泙后C罎任盧顕爾髪Σ爾箸涼羇崚な設定は、シグナル光とアイドラー光とが分離されて生成されることから、ダブルHOM干渉計に好適な設定だと考えられます。


pdc_1

図の引用元: Peter J. Mosley "Generation of Heralded Single Photons in Pure Quantum States" (2007)


最近では 擬似位相整合(QPM)技術を用いたPPLN(Periodically Poled Lithium Niobate)結晶の利用事例が増えています。これは、PPLNが通信波長帯 1550nm のアイドラー光を高い効率で生成できるという特徴を持っているからです。下図は、波長532nmのポンプレーザー光をPPLNに照射し、中心波長810nmのシグナル光と、中心波長1550nmのアイドラー光とを生成する様子を示したものです。


pdc_2

図の引用元: T. Ferreira da Silva et al. "A heralded single-photon source for quantum communications compatible with long-distance optical fibers" (2009)


ダブルHOM干渉計(タイムコミュニケータ)に利用できるパラメトリック下方変換器(非線形光学結晶)は、量産品でないために非常に高価です。メーカーの在庫品の中に利用可能な非線形光学結晶があったとしても、その単価は、数十万円を下らないでしょう。


次回は、光子検出器について概観したいと思います。

(つづく)



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