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ダブルHOM干渉再考 (6)

いままで検討してきたダブルHOM干渉計(タイムコミュニケータ)では、2個のパラメトリック下方変換器(EPR光源)を使っています。今回は、この2個のパラメトリック下方変換器を1個に削減する方法について考えてみます。まず、いままで検討してきたダブルHOM干渉計を下図に示します。


dhomi_3

上図の構成では、全く同一の出力特性を持つパラメトリック下方変換器を2個使っています。それならば、時分割処理によって、1個のパラメトリック下方変換器を2個のパラメトリック下方変換器として取り扱えるのではないかという期待が生じます。次の図を見てください。


td_dhomi

シグナル光sは、2光子吸収体TPAを通過し、ポッケルスセルPKCに入ります。ポッケルスセルは、シグナル光をV偏光のビームとH偏光のビームが交互に並ぶビームに変換します。H偏光ビームは偏光ビームスプリッタPBSで反射され長光路に入ります。長光路にはλ/2板が設けられていて、V偏光をH偏光に変換します。ここで、長光路と短光路の光路差を調整して、短光路を進んだH偏光ビームと、λ/2板でV偏光からH偏光に変換された長光路側のH偏光ビームとが丁度同じタイミングでビームスプリッタBSに入るようにします。ただし、その光路差はポンプ光のコヒーレンス長よりも長くとります。そうすると、ビームスプリッタBSの2つの入力ポートに同時に1光子ずつ光子が入る場合、それらの光子は独立光源からの光子とみなせます。そして、それらの光子が識別不可能な場合はHOM干渉が起こります。そこで、この不可識別性を保証するために、アイドラー光側にも同様の光学系を配置して、両ポッケルスセルによる時分割のタイミングを同期させます。

このように、パラメトリック下方変換器PDCを1個に統一することによって、2本に分かれていたアイドラー光子の光路を1本に統一できるので、アイドラー光子を何100kmという長さの光ファイバーコイルOFCに通すことができるようになります。すると、1回のタイムコミュニケーションで遡行できる時間を1ms程度にまで拡大できます。そこで、このダブルHOM干渉計(タイムコミュニケータ)1台を使って、過去へ向けて信号を10万回リレーして通信すれば1分以上前の過去へ信号を送れます。さらに、タイムコミュニケータを複数台使用するなどして信号の正確度を高めれば、正確度が90%以上の信号を1分以上前の過去に送れます。


(余談)

1分以上前の過去へ正確度90%以上で信号を送れるということは、重大な意味を持っています。そのような性能を持つタイムコミュニケータのアプリケーションは、地震の予知のように、すべての人から歓迎されるアプリケーションばかりとは限りません。例えば、それを独占的に利用できる者は、為替や株の取引で、あっという間に世界一の大富豪になれるでしょう。つまり、タイムコミュニケーションの実現は、現行金融秩序の崩壊を意味しています。また、企業間や国家間の競争・安全保障、そして、個人のプライバシーに与える影響も甚大です。


次回は、ダブルHOM干渉計に使用する量子光学デバイスの具体的な選定へと進みたいと思います。

(つづく)



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