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「私」と「他者」と「物理世界」 (13)

copositionVIII

Vasily Kandinsky, coposition VIII


引き続きEPR相関について考察する。


下記の図22に示したように、偏光量子もつれ光子対生成事象PPPが、
「偏光板PLaの透過軸角度θaを決定した究極的な原因事象C_θa_set」を頂点とする記録光円錐の内側に入っている一方、
「偏光板PLbの透過軸角度θbを決定した究極的な原因事象C_θb_set」を頂点とする記録光円錐の外側に出ている場合について考える。


なお、光子の世界線と光円錐面との区別を明確にするために、光路の屈折率を√3(光子の世界線を時間軸に対して30°)に設定してある。

fig22

光子対生成事象PPPの時空点において、偏光板PLbの透過軸角度がθbに設定される可能性は50%であり、その他の可能性として透過軸角度θb´に設定される可能性が50%あるものとする。ただし、ここでθb = θb´+ 45°である。また、偏光板PLbの透過軸がθb´に設定された場合は、透過軸方向の直線偏光状態を|Tb´>と表し、吸収軸方向の直線偏光状態を|Ab´>と表すものとする。すると、生成時点の光子対の状態は以下のようになる。


|Ψ> = (1/√2) ( |H a >|H b > + |V a > |V b > )
   = (1/√2) { cos(θa - θb)|Ta>|Tb> + sin(θa - θb)|Ta>|Ab>
    - sin(θa - θb)|Aa>|Tb> + cos(θa - θb)|Aa>|Ab> }
   = (1/√2) { cos(θa - θb´)|Ta>|Tb´> + sin(θa - θb´)|Ta>|Ab´>
    - sin(θa - θb´)|Aa>|Tb´> + cos(θa - θb´)|Aa>|Ab´> }

 
(3)

光子対の状態は光子対生成事象PPP直後に記録基底混合状態へと様相遷移する。「偏光板PLbの透過軸角度をθbに決定した究極的な原因事象C_θb_set」を頂点とする記録光円錐の外側では、偏光板PLbの透過軸がθbに設定される可能性とθb´に設定される可能性とはそれぞれ50%なので、光子対の記録基底混合状態は以下のようになる。


《PPP〜R_a, C_θb_set_s》
|Ta>|Tb>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb)
|Ta>|Ab>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb)
|Aa>|Tb>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb)
|Aa>|Ab>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb)
|Ta>|Tb´>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb´)
|Ta>|Ab´>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb´)
|Aa>|Tb´>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb´)
|Aa>|Ab´>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb´)


θb = θb´+ 45°なので、次の変換式が成り立つ。


|Tb´> = (1/√2)|Tb> - (1/√2)|Ab>,
|Ab´> = (1/√2)|Tb> + (1/√2)|Ab>


したがって、


|Ta>|Tb´>が|Ta>|Tb>として記録される確率 = (1/8)cos2(θa - θb´)
|Ta>|Tb´>が|Ta>|Ab>として記録される確率 = (1/8)cos2(θa - θb´)
|Ta>|Ab´>が|Ta>|Tb>として記録される確率 = (1/8)sin2(θa - θb´)
|Ta>|Ab´>が|Ta>|Ab>として記録される確率 = (1/8)sin2(θa - θb´)
|Aa>|Tb´>が|Aa>|Tb>として記録される確率 = (1/8)sin2(θa - θb´)
|Aa>|Tb´>が|Aa>|Ab>として記録される確率 = (1/8)sin2(θa - θb´)
|Aa>|Ab´>が|Aa>|Tb>として記録される確率 = (1/8)cos2(θa - θb´)
|Aa>|Ab´>が|Aa>|Ab>として記録される確率 = (1/8)cos2(θa - θb´)


ゆえに、記録事象C_θb_setに関する記録光円錐の内側、かつ、記録事象R_aに関する記録光円錐の外側の時空領域におにいて、光子対は以下のような記録基底混合状態である。


|Ta>|Tb>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb) + 1/8
|Ta>|Ab>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb) + 1/8
|Aa>|Tb>の確率 = (1/4)sin2(θa - θb) + 1/8
|Aa>|Ab>の確率 = (1/4)cos2(θa - θb) + 1/8


そして、記録光円錐面R_a_sと記録光円錐面R_b_sにおいて波束が収縮する。


PLa, PLbどちらにおいても光子が吸収されずに掛け合わせ状態|Ta>|Tb>が記録される確率とは、検出器Da, Dbでの同時検出確率に他ならない。下記の図23は、図21におけるEPR相関と図22におけるEPR相関の比較図である。

fig23

つまり、実存主義的様相解釈によれば、
EPR相関は、AliceとBobそれぞれの記録基底を決定する究極的な原因事象群の時空的位置関係に依存する。

(つづく)


お願い

以上の記事は、哲学系掲示板「論客コミュニティー」に投稿したものです。投稿先への礼儀と応答の重複を避ける観点から、この記事へのコメントは、「論客コミュニティー/哲学/「私」と「他者」と「物理世界」」の方にお寄せ願います。


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