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可能性の収縮 (7)

herodotus_anime

Herodotus (4th century BC)


波束の収縮(量子測定事象)が起こるためには、当然、測定装置(非人為的なものを含む)の設定を決める原因事象があるはずです。具体的にいえば、偏光板によって光子の偏光測定が行われるためには、偏光板の透過軸の傾きを0°に設定するとか45°に設定するとかを決める原因事象が必ずあるということです。そして、その原因事象が、それ以上遡ることができない究極的な原因事象であるならば、それはやはり何らかの波束の収縮(量子測定事象)であるはずです。具体的にいえば、写真乾板によって測定される1個の素粒子の位置情報に対応させて上記偏光板の傾きを設定すると予め決定してあるとすれば、偏光板の傾きの設定に関する究極的な原因事象の一つは、素粒子の位置測定事象だということです。そしてさらに、偏光板の角度と素粒子の位置測定値との対応関係の設定にも究極的な原因事象があり、それもまた何らかの波束の収縮(量子測定事象)だと考えられます。つまり、波束の収縮は連鎖的な構造をもっています。要約すれば、
波束の収縮(量子測定事象)とは、量子測定装置の設定を決めたこと(その原因事象にあたる別の波束の収縮が事前に起こっていること)により必然的に起こる物理現象であって、その測定値が偶然的(確率的)に現れる物理現象であり、量子測定装置において測定対象の可能な状態の一つが現実の状態になる様相的な遷移(非力学的な遷移)である
といえます。そして、波束の収縮の連鎖こそが「かくあって別様ではない」われわれの歴史を形作っているといえます。


下記の図5は、波束の収縮が連鎖する一例を示したミンコフスキー時空図です。


possibility5

図5


ここで注目すべきは、波束の収縮(量子測定事象)が「いまここの私」(実存,原観測者)を頂点とする過去光円錐の中にあってはじめて物理的な意味を持つという点です。なぜかというと、原記述者(いまここの私)は、原記述者を頂点とする過去光円錐の外側にある記述対象の状態を、量子力学に則って重ね合わせ状態(純粋状態)と記述する以外にないからです。

(つづく)



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